またも私たちはかなり朝早くに現場に到着した。まっすぐ「ビーチ」セットに行った。リハーサルはもう始まっていた。撮影現場の後ろの森のほうから歩いて行って、そのうち立入禁止テープがあるだろうと思っていたら、テープは引かれていなかった。しかしスタッフがすぐ私たちを見つけ、移動して見学してくださいと言われた。ロンとハーマイオニーの代役がアルフォンソ・キュアロン（監督）とリハーサルしていた。ハグリッドの代役もいて、池の水に入り、短い間「ハグリッドの頭」をかぶっていた。 　ロンとハーマイオニーの背後の森を、見物人が歩く可能性はまだあり、警備係が目を光らせていた。正午までには見物人が増えてきて、映画の背後に「不死鳥の騎士団」の本を持ち歩くファンが映りそうな気配になってきて、スタッフが「立ち入り禁止」のテープを張った。 　１：３０　キャストの昼食休憩 　私たちもサンドイッチを買いに行った。 　２：３８　ハーマイオニー、ロンの代役、スタッフがセットに戻る 　２：５９　ルパート・グリントが到着 　３：１５　アルフォンソが現場に戻る。ダニエル、ルパート、エマの３人ともがそろった。きょう撮影のシーンはハグリッドの裁判についてのものだった。ロビーは池の中にいて、ロンとハーマイオニーは水辺に立ち、ハリーは岩の上に座っている。ハーマイオニーが言う「どうだったの、ハグリッド？　ヒアリングは？」 　次からのセリフはよく聞こえず、言葉が抜けている所がある。 　ハグリッド「まず連中は、何でおれたちがここさいるのか説明した。俺は立ち上がって、バックビークはいいヒッポグリフだったって言った…」 　ハーマイオニー「それで？　みんなは何て言ったの？」 　ハグリッド「でもルシウス・マルフォイが…（ロンが何か言う）…学校にとって危険だって言った。バックビークは最悪の判決を言い渡されちまった…（沈黙）…死刑って言われたんだ」 　 　アルフォンソ「素晴らしかったよ」 　4:10　撮影終了、「カット」と叫び声がし、「みんなありがとう」の声にスタッフから拍手が起こった。アルフォンソはダニエル、エマ、ルパートと握手した。 　キャストは迎えの車で撮影場所から移動していった。 　私たちはアルフォンソからサインをもらった。今できたスケッチにもサインしてもらった。私たちのあとに１０人ほどが続いたが、アルフォンソは全員にサインをしてやっていた。彼は車で去り、私たちも帰宅することにした。 　今日がダニエルにとってはバージニアウォーターロケの最終日だったそうで、来週は撮影の第一ユニットはシェパートン・スタジオに戻り、第二ユニットはバージニア・ウォーターの湖で風景やエキストラの撮影をするらしい。 　ロケ現場で聞いたうわさ 　アルフォンソは５作目の監督をしたいとワーナーに申し出たらしい。 　凍った湖と暴れ柳はシェパートン・スタジオにあって、これから撮影する。 　エマは「炎のゴブレット」の契約に昨日サインした。主役トリオの最後だったらしい。